お知らせ

農地転用の際には次の点に注意:土地改良区内の農地には決済金がかかる場合があります。

農地を転用する際には、決済金を支払なければならないことがあります。


土地改良区内の農地

農地の中には「土地改良区(水土里ネット)」と呼ばれる区域に属する農地があります。

土地改良区とは、農地を有効に活用するため、また農家さんが農業をしやすくするように農地の整備や農業用水路の新設工事などを行う団体です。

農家さんは、地域ごとの土地改良区団体に加入する義務があります(組合員となります)



組合員は「賦課金」(農地整備に関する設備の維持管理のための費用)を支払わなければならないことになっています。つまり、土地改良区は組合員より集めた「賦課金」で施設の整備管理を行っています。


「賦課金」は土地改良区全体の面積にて総額を定め、組合員が所有する農地面積の割合にて負担すべき金額が定められています。



もし、ある人が農地転用などで田や畑をやめる場合、その土地の面積に応じて支払われていた賦課金を、残りの農地を所有する組合員が負担することになれば、公平性が失われてしまいます。


そこで農地転用などで農地を農地以外にする場合は、田や畑をやめる者がその土地の負担相当分を精算するものとし、田や畑をやめる者が決済金を納めなければならないと定められています。

(土地改良区法第42条2項)


金額は、各土地改良区によって異なりますので、はっきりとしたことはお伝えできませんが、例えば、

土地改良区が資金調達し整備したとし、これを10年で償還するとした場合、償還し終わる前に、田や畑をやめて農地を地以外のものとした人は、原則として、残った農地の割合に応じて、残年数を乗じた分の決済金を支払うこととなりますので、ご注意ください(結構多額になる場合有り)。



弊所では、農地転用のご依頼をお受けした場合は、事前に転用の可否の可能性と同時に、この決済金精算についても調査し、わかる範囲内でお伝えするようにしています。