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一般貨物自動車運送事業(Gマーク:優良事業所認定制度)

一般貨物自動車運送事業:人的要件(Gマーク:優良事業所認定制度)
Gマークとは

全日本トラック協会が、安全性に関する38項目を評価し、優良な事業所を認定する制度です。事業者の安全性を正当に評価し、認定し、公表する制度です。







目的:
・荷主や利用者がより安全性の高いトラック事業者を選びやすくするため

・事業者全体の安全性の向上に対する意識を高めるための環境整備を図るため

※令和3年現在、Gマークを取得している事業者は、全事業者数の31.2%になり、毎年増加しています。

Gマークを取得するメリット

・「安全性優良事業所」という認定ステッカーが授与され荷主企業や一般消費者にアピールができます(トラックの後方に貼る)。

・違反点数の消去
 通常は違反点数は3年間で消去されますが、2年間違反点数の付与がない場合、当該点数が消去できます。

・IT点呼の導入
 対面点呼に代えて、国土交通大臣が定める設置型又は携帯型のカメラを有する機器による営業所間等での点呼が可能になります。

・補助条件の緩和
 CNGトラック(天然ガス自動車)等に対する補助について、新車のみの導入については、最低台数要件が3台から1台に緩和されます。

・助成の優遇
 ①ドライバー等安全教育訓練促進助成制度(特別研修への受講料助成金の増額 通常7割が全額助成)
 ②安全装置等導入促進助成事業(IT機器を活用した遠隔地で行う点呼に使用する携帯型アルコール検知器への1台1万円の助成)
 ③経営診断受診促進助成事業(経営診断助成金の増額、通常8万円が10万円、経営改善相談助成金の増額 通常2万円が3万円)

  
 次回は、申請資格要件、評価等についてご説明します。

 





一般貨物自動車運送事業許可要件 (人的要件:法令試験合格者の設置)

一般貨物自動車運送事業:人的要件(法令試験合格者の設置)
運送業業許可を取得するには、役員(又は個人事業主)が「法令試験」に合格しなければなりません。
※運行管理者試験とは、異なります。





<重要>
注意しなければならないのは、常勤の役員が複数(法人の場合)いても、

①「1回の試験には1名しか受験できません」

②「チャンスは2回」
 ※1回目が失敗しても、2回目を合格すれば問題ありません。
  ※1回目と2回目の役員は別の方でも構いません。
  ※2回とも不合格となると→「申請の取り下げ」となります。つまり、一から許可申請の「やり直し」となります。

■法令試験について
  
 ・試験は、「奇数月」に実施されます(1、3、5、7、9、11月)→2か月に1回のチャンス
 ・試験時間は50分で、問題は全部で30問
 ・〇✖形式で、24問正解(80%)で合格です。
 ・1問2分弱で答える厳しい試験といえます。

<出題範囲>
 ・貨物自動車運送事業法
 ・同施行規則
 ・同輸送安全規則
 ・同報告規則
 ・自動車事故報告規則
 ・道路運送法
 ・道路運送車両法
 ・道路交通法
 ・労働基準法
 ・自動車運転者の労働時間等の改善のための基準
 ・労働安全衛生法
 ・私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
 ・下請代金支払遅延等防止法

 ※過去問を中心に繰り返し学習すると良いと言われています。
 ※試験会場で、関係法令等の「条文集」が配布されます。


一般貨物自動車運送事業許可要件 (資金的要件:事業資金)

一般貨物自動車運送事業:資金的要件
許可要件 事業資金です。

資金的要件とは、「事業を営むに足る資金を確保できているか」という要件です。

※具体的には、一般貨物自動車運送事業許可申請書にある「試算表」を元に計算し、その合計金額と同額もしくはそれ以上の自己資金を「残高証明書」等で証明致します。






<必要金額>
次の①~⑩の合計金額です。
①人件費
②燃料費
③油脂費
④修繕費
⑤車両費
⑥施設購入・使用料
⑦什器・備品費
⑧保険料
⑨登録免許税(12万円)
⑩旅費・会議費・水道・光熱費・通信・運搬費・図書・印刷費・広告宣伝費など
※1回目は申請時、
 2回目は許可までの運輸局の指示される時点 に残高証明書等で証明する必要があります。
※2回目は、1回目の資金が確保されているかの確認です。


<自己資金>
申請する運輸事業に係る「預貯金」を基本とします。
※銀行口座は複数であっても問題ありませんが、すべての口座の「残高証明書」が必要になります。

一般貨物自動車運送事業許可要件 (場所的要件:車庫)

一般貨物自動車運送事業
許可要件 車庫 です。



運送業許可には、営業所と車庫の間の距離が定められています。

営業所⇔車庫の距離は10㎞以内(但し東京23区、横浜市、川崎市は20㎞以内)でなければなりません。

※営業所に車庫が併設されていることが理想です。



面積は、運送業に使用する車両の全てが駐車できる面積が必要です。

次の通り、車両の積載量によって、必要な面積が決まってきます。

<所要面積>
       車両         1両あたり必要収容能力
       普通車両            28㎡
       小型車両            11㎡
       けん引車両            27㎡
       被けん引車両            36㎡
※前面道路幅は、原則として6.5mが必要です(道路の種類や車幅によって異なってきます)。
 自治体によっても、変わってきますので、必ず確認が必要です。


一般貨物自動車運送事業許可要件 (人的要件:運行管理者)

一般貨物自動車運送事業許可(運行管理者)
運送業を営むのに、「施設」が整い、車両があるだけでは不十分です。
一般貨物自動車運送業の許可を取るため、ここでは「人的要件」を説明いたします。











<人的要件>

①事業主及び役員全員が、次の欠格事由に該当しないこと(概要)
 
 ・1年以上の懲役又は禁固以上の刑に処せられ、その執行が終わり又は受けることが亡くなった日から5年を経過しない者

 ・一般又は特定貨物自動車運送事業の許可取り消しを受け、その取消の日から5年を経過しない者

 ・未成年者又は成年被後見人

②「運行管理者」を確保すること

 ・運送業の営業所には、車両の台数に応じた「運行管理者」を置く必要があります。

  ※「運行管理者」とは、運転者の常務割の作成、休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督、点呼による運転者の疲労・睡眠健康状態の把握、安全運行の指示等事業用自動車(緑ナンバー)の運行安全を確保するための業務を行う人のことです。


<運行管理者の数>

                               車両台数      必要な運行管理者の人数
            0~29台             1人  
            30~59台            2人
            60~89台          3人
 ※90台以降は、30台ごとに1人を増やさなければなりません。


 ・運行管理者になるには、次の2つのいずれかです。

  ①年2回(現在は、3月と8月)ある国家試験である「運行管理者試験」に合格すること
   ※受験資格は、運行管理に関し1年以上の実務経験があること又は自動車事故対策機構等が行う基礎講習を受講した者

  ②5年以上の実務経験があること及び自動車事故対策機構等が行う基礎講習を5回以上受講した者

次回は、「整備管理者」について説明いたします。