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一般貨物自動車運送事業許可要件 (資金的要件:事業資金)

一般貨物自動車運送事業:資金的要件
許可要件 事業資金です。

資金的要件とは、「事業を営むに足る資金を確保できているか」という要件です。

※具体的には、一般貨物自動車運送事業許可申請書にある「試算表」を元に計算し、その合計金額と同額もしくはそれ以上の自己資金を「残高証明書」等で証明致します。






<必要金額>
次の①~⑩の合計金額です。
①人件費
②燃料費
③油脂費
④修繕費
⑤車両費
⑥施設購入・使用料
⑦什器・備品費
⑧保険料
⑨登録免許税(12万円)
⑩旅費・会議費・水道・光熱費・通信・運搬費・図書・印刷費・広告宣伝費など
※1回目は申請時、
 2回目は許可までの運輸局の指示される時点 に残高証明書等で証明する必要があります。
※2回目は、1回目の資金が確保されているかの確認です。


<自己資金>
申請する運輸事業に係る「預貯金」を基本とします。
※銀行口座は複数であっても問題ありませんが、すべての口座の「残高証明書」が必要になります。

一般貨物自動車運送事業許可要件 (場所的要件:車庫)

一般貨物自動車運送事業
許可要件 車庫 です。



運送業許可には、営業所と車庫の間の距離が定められています。

営業所⇔車庫の距離は10㎞以内(但し東京23区、横浜市、川崎市は20㎞以内)でなければなりません。

※営業所に車庫が併設されていることが理想です。



面積は、運送業に使用する車両の全てが駐車できる面積が必要です。

次の通り、車両の積載量によって、必要な面積が決まってきます。

<所要面積>
       車両         1両あたり必要収容能力
       普通車両            28㎡
       小型車両            11㎡
       けん引車両            27㎡
       被けん引車両            36㎡
※前面道路幅は、原則として6.5mが必要です(道路の種類や車幅によって異なってきます)。
 自治体によっても、変わってきますので、必ず確認が必要です。


一般貨物自動車運送事業許可要件 (人的要件:運行管理者)

一般貨物自動車運送事業許可(運行管理者)
運送業を営むのに、「施設」が整い、車両があるだけでは不十分です。
一般貨物自動車運送業の許可を取るため、ここでは「人的要件」を説明いたします。











<人的要件>

①事業主及び役員全員が、次の欠格事由に該当しないこと(概要)
 
 ・1年以上の懲役又は禁固以上の刑に処せられ、その執行が終わり又は受けることが亡くなった日から5年を経過しない者

 ・一般又は特定貨物自動車運送事業の許可取り消しを受け、その取消の日から5年を経過しない者

 ・未成年者又は成年被後見人

②「運行管理者」を確保すること

 ・運送業の営業所には、車両の台数に応じた「運行管理者」を置く必要があります。

  ※「運行管理者」とは、運転者の常務割の作成、休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督、点呼による運転者の疲労・睡眠健康状態の把握、安全運行の指示等事業用自動車(緑ナンバー)の運行安全を確保するための業務を行う人のことです。


<運行管理者の数>

                               車両台数      必要な運行管理者の人数
            0~29台             1人  
            30~59台            2人
            60~89台          3人
 ※90台以降は、30台ごとに1人を増やさなければなりません。


 ・運行管理者になるには、次の2つのいずれかです。

  ①年2回(現在は、3月と8月)ある国家試験である「運行管理者試験」に合格すること
   ※受験資格は、運行管理に関し1年以上の実務経験があること又は自動車事故対策機構等が行う基礎講習を受講した者

  ②5年以上の実務経験があること及び自動車事故対策機構等が行う基礎講習を5回以上受講した者

次回は、「整備管理者」について説明いたします。

一般貨物自動車運送事業許可要件 (人的要件:整備管理者)

整備管理者
運送業の許可を取るには、「整備管理者」を選任することが条件となります(申請時に確保予定でも可能)。


営業所に1人配置すれば(車両の台数に関係なく)、ルール上は問題ありません。

但し、台数に合った「整備管理者」を選任することが望ましいことは、いうまでもありません。


※「運行管理者」と「整備管理者」は、兼任することが可能です。







整備管理者」とは?

整備管理者は、自動車の整備や点検の実施、整備記録の管理、車庫の管理等を行います。

☆整備管理者の権限等

・日常点検の実施方法を定める
・定期点検を実施する
・随時必要な点検を実施する
・点検の結果必要な整備を実施する
・自動車車庫を管理する
・点検及び整備等に関し、運転者、整備員等を指導監督する
・点検及び整備に関する記録簿を管理する
・日常点検の結果に基づき、運行の可否を決定する..........等々


「整備管理者」になるには?

次の2つの方法があります。

①2年以上の実務経験+整備管理者選任前研修を修了した者

 ※1社で2年に満たない場合は合計で2年以上になるように複数社での経験が必要です。

 ※「実務経験」とは、次のいずれかに該当することが必要となります。
  ・整備の管理を行なおうとする自動車と「同じ種類の自動車」の「点検もしくは整備に関する実務経験」
  ・整備の管理を行なおうとする自動車と「同じ種類の自動車」の「整備の管理に関する実務経験」

②整備士の資格を有する者
 1級、2級または3級の自動車整備士の資格を持つ者

※地方運輸局長から解任命令を出されて解任されて、解任の日から2年を経過していない人は、整備管理者になれません。



一般貨物自動車運送事業許可要件 (場所的要件:営業所)

一般貨物自動車運送事業



場所的要件とは

運送業を経営していくにあたり必要となる施設

具体的には①「営業所」②「睡眠施設」③「休憩施設」④「車庫」⑤「保管施設(場合によっては)」に
関して求められるものです。


これらの施設が、「都市計画法」「建築基準法」「農地法」「消防法」「道路交通法」等に抵触していないこ

が前提となります。

これをすべてクリアしないと許可は下りません。



①「営業所」について

 ◇原則として、次の用途地域では、運送業の営業所の設置はできません(用途制限)。

 ・第1種低層住居専用地域
 
 ・第2種低層住居専用地域

 ・第1種中高層住居専用地域 

 ・第2種中高層住居専用地域(床面積が1,500㎡以下であれば2階以下は可能)

 ・市街化調整区域(基本的に建物は建てられない為)

  ※用途地域は、インターネットや市町村の都市計画課などの担当者に聞けばわかります。

  ※事務所としての、事務所机、椅子、棚などが置け、事務作業ができる程度の広さが必要です。



  注意!
  ・営業所は、自己所有の場合は、建物の謄本、他人所有の場合は、賃貸借契約書が必要ですが、使用権原があることの証明が必要です。
   賃貸借契約の期間が1年に満たなければ、自動更新される旨の記載があることが必要です。 
  ※上記法律に抵触していないかどうかの確認は、営業所のある「自治体」にお聞きください。

例)登記簿上の地目が、田・畑の場合は農地転用手続が必要です。
     農地転用ができるかどうか、自治体や、行政書士に確認が必要です。



次回は、④「車庫」について説明いたします。